はじめに
自社の方針の、実物の見本になる
サンフランシスコで創業した商業不動産の CBRE は、社員に開かれた健やかな新しい働く場所を用意し、そこで Workplace 360 を展開したいと考えました。決まったデスクも個室もない、柔らかく無駄のない環境に働く場所を変える方針です。
この方針はふたつの役目を果たします。ひとつは、ますます動く働き方に合わせた多様な場所を用意すること。もうひとつは、本当に必要なものだけを作り、使われていない空間をなくすことで不動産の面積を最適にしたい顧客に、実物の見本を示すことです。
01|回遊動線
コアを抱く、ひと続きの道
40,000平方フィートのフロアプランは、塔の巨大なコンクリートのコアを抱く、ひと続きの回遊動線を軸に組み立てられています。
この動線は質感と色調で定義され、コンクリートの上にオークのルーバーの面を重ね、コンクリートの表情をほどよく見せます。コアの素材の豊かさが、明るい白い面、あらわしの天井、床から天井までのガラスと対比をつくります。


02|フリーアドレス
風車のように、コアの周りに配る
フリーアドレスのデスクは、コアの周りに風車のように配置された小さなネイバーフッドとして並びます。
外周のガラスに直交する向きにして、すべての社員が光と眺めに等しく手が届くようにしています。

03|眺め
高さ700フィートの止まり木
社員は街の上、高さ700フィートの止まり木から、見渡す眺めとたっぷりの自然光を得ます。
眺めのよい場所を役員室にせず、働く場所として分け合う形です。


04|四隅
角ごとに、違う性格のラウンジ
フロアの四隅は、それぞれ特徴のあるラウンジが要になり、塔のファサードの曲線に沿います。
仲介者が顧客と案件を話すラウンジ、夜の催しのためのバー、社内の打合せのためのチームの場所、そしてマップルームです。設計チームは、それぞれの角に固有の目印と眺めから着想して、各ラウンジの色を意図して使い分けました。

05|マップルーム
1906年から続く、区画地図
マップルームには、1906年のサンフランシスコ地震のあとに始まった会社の歴史にさかのぼる、サンボーン式の区画地図のコレクションが展示されています。
会社の歴史を、額に入れて飾るのではなく、部屋そのものにした例です。

