はじめに
主役は、建物そのもの
建物を手に入れたのは、新型コロナの流行がもっとも厳しかった時期。それでも内装は、設計から完成までを1年以内でやり遂げました。条件は、発電所ならではの大空間を残し、国定記念物としての姿を守ることです。
グローバル不動産責任者のアンナ・シューは、会議室から階段に至るまで「建物の骨組みに合わせて使い方を決めた」と振り返っています。あとから建物に手を入れすぎないための判断でした。
01|受付
照明は、階段や木の陰に隠して
天井の高い吹き抜けと奥行きのあるフロアを明るくするため、照明は階段や木、床や壁の中に目立たないよう仕込まれています。ガラス窓や天井から差し込む自然光とあわせて、空間全体を照らしています。

02|研究開発棟
発電所の「頭脳」で、秘密を守る
研究・デザイン・開発のチームが入ったのは、かつての配電棟(Block C)。建物のなかで唯一、もともと階と部屋に分かれていた場所で、Dyson の機密を守るのにうってつけでした。
発電所の頭脳だった場所に、Dyson の発明を生むチームが入る。偶然とはいえ、なんともできすぎた話です。
03|執務フロア
音を吸ってくれる木を、あえて置く
ものづくりの会社にとって、社員同士が顔を合わせ、製品に直接触れられることは欠かせません。働く場所は画一的にせず、エンジニアが自然と集まれるよう変化をつけています。
響きやすい大空間には、細かな穴をあけた木材や布張りの家具、吸音材、天井のバッフルを配置。木々は音を吸い、ほどよく囲まれた落ち着ける場所もつくってくれます。

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04|オーディトリアム
発電所の大空間に、全員が集う
配電棟の使い道を決めたあと、残りのワークスペースやオーディトリアム、受付、社員食堂の配置を順に決めていきました。

05|煙突とらせん階段
煙突は、みんなの居場所に
発電所の象徴だった煙突の内部は、誰もが使える共用スペースに。建物への負担を抑えるため、照明はあえて暗めにしてあります。
らせん階段の形は、Dyson の掃除機に使われるサイクロン技術がヒント。構造への負担が小さくなるよう設計されています。
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