はじめに
一度に作らず、一つずつ増やす
Vitra Campus は、一度の計画で作られた場所ではありません。1981年のニコラス・グリムショーによる工場棟に始まり、フランク・ゲーリー、ザハ・ハディド、安藤忠雄、アルヴァロ・シザ、SANAA、ヘルツォーク・アンド・ド・ムーロンと、時代ごとの建築家が一棟ずつ加えてきました。
工場と美術館と展示棟と庭が、同じ敷地に並びます。働く場所と見せる場所を分けずに置いたことが、このキャンパスの性格をつくっています。
01|工場棟
働く建物から、始まった
最初に建ったのは、1981年のニコラス・グリムショーによる工場棟です。1983年にも同じ設計者の工場棟が加わりました。
1989年にはフランク・ゲーリーの工場棟、1994年にはアルヴァロ・シザの工場棟、2012年には SANAA の円形の工場棟が建ちます。生産の建物に、そのつど最良の設計を当ててきたことが分かります。



02|美術館と消防署
敷地の中に、公共の建物を置く
1989年、フランク・ゲーリーによる Vitra Design Museum が開きました。1993年にはザハ・ハディドの消防署が完成しています。
どちらも会社の敷地の中にありながら、外から訪れる人のための建物です。


03|集まる場所
1993年、安藤忠雄の会議棟
1993年、安藤忠雄による Conference Pavilion が完成しました。打ち合わせと集まりのための建物です。
2016年にはヘルツォーク・アンド・ド・ムーロンによる Vitra Schaudepot が加わり、収蔵品を見せる場所になりました。


04|庭と遊び
歩くこと自体を、目的にする
2014年にはアルヴァロ・シザによる屋根つきの歩廊と、カーステン・ホラーによる滑り台の塔が加わりました。
2020年にはピート・アウドルフによる庭が開きます。敷地の中を歩く時間が、そのまま体験になる構成です。



05|再生
1975年のドームを、2000年に建て直す
リチャード・バックミンスター・フラーによる1975年のドームは、2000年にこの敷地へ建て直されました。
古い建物を移して使い続ける判断も、このキャンパスの流儀です。

